「ハチドリのひとしずく食堂」のおばんざいの話

札幌の圧力に負けず3-0でセレッソ大阪が快勝!規律、自己犠牲、そして信頼が土台にあった勝ち点3

アウェーで戦った2021明治安田生命J1リーグ第19節、北海道コンサドーレ札幌戦。
札幌の強力なプレスに苦しめられるも、粘り強く戦ったセレッソが結果として3-0で快勝しました。

連戦で中2日で北海道へのアウェー。
選手も清武、丸橋の怪我人に加えてW杯予選で招集されたタガートを使えないなど厳しい状況でしたが、この勝利で勝ち点を36に伸ばして11位に浮上しました。

降格圏内17位徳島は勝ち点23なので、13差という勝ち点を考えると残留にぐっと近づきました。

というわけでこの試合についてセレッソ観戦初心者の方でも分かりやすいようにお話していきます。

セレッソ大阪は小菊新監督が就任後、去年までやっていたビルドアップから流れを作るスタイルで戦っています。

ビルドアップというのはボールを握りながらパスをつないで攻撃の形を作るスタイルで、前々監督のロティーナ監督が得意としていた形でした。

ディフェンダーである瀬古、西尾やキーパーのジンヒョンという後ろの選手がパスで相手を動かしながら前に運んでいるシーンを見ると思いますがあれがビルドアップの形です。

一方で札幌はマンツーマンで人に食いつくような守備をしてくるスタイルです。

セレッソとしては瀬古や西尾といった後ろの選手が、もしボールを取られると一気にピンチになります。
なので戦い方の選択として

  • リスクを背負ってでもビルドアップを続ける
  • リスクを避けてビルドアップせずに前にボールを放り込む

という考え方がありますけど、セレッソはビルドアップを続けることを選択するんですね。

選手たちは小菊監督やスタッフと共に、この1戦を分析して戦い方を準備してきた。
だからこそ自分たちの戦い方を信じて、今のセレッソのサッカーを体現しようとしていました。

そして粘り続けた前半42分、VARでノーゴールにはなりましたが西尾がセットプレーから惜しいシュート。
その直後にはコーナーキックの流れから藤田がヘディングでゴールネットを揺らしてセレッソが先制。

札幌としては自分たちのペースと思っていたのに失点するというメンタル的にもダメージのあるゴールになったと思います。

セレッソとしては自分たちを信じて新しい風を吹かせるんだ!っていう強い意思から生まれた素晴らしい得点だったとほんとに思います。

後半開始からは乾と松田力を投入。

松田力は今シーズンからのセレッソ加入でしたが、起用されてもなかなか結果が出ていませんでした。
でも直前の試合の大阪ダービーでゴールを決めると、この試合もコーナーからゴールという結果を出します。

松田力は「立ち上がり、最初に1本目のCKがあって、そこではニアに入りそびれて。すぐまた2本目のCKがあったので、もう一回ニアに入ろうと思いました。そこで原川 力がいいボールをくれたので、しっかり合わせるだけでした。」とコメントしてるんですけど、力は175cmと身長が高くないので密集地帯で勝負するんじゃなくてニアで勝負していました。

前半に中央ファー気味に居た西尾が惜しいシュートを打ち、藤田はファーで頭であわせてゴール。
なのでもしかするとニアへの警戒が薄れてたのかもしれないです。

駆け引きとしてそこに蹴った原川の判断と、何としても結果を出したい松田力の想い。
その2人の化学反応が産み出したゴールだったと思います。

なお、ゴール後のDAZNの得点者名の表記よ。

そして大久保嘉人のゴールについても触れなければなりません。

昨年ノーゴールの状態でセレッソに加入した嘉人ですが、15年前のセレッソ嘉人を知ってるサポーターにしてみたら昨年の話とかどうでもよくて、嘉人なら欲しい時に点を取るって信じてました。

チームの形が定まらないシーズン序盤、勝ち点をもぎ取るゴールを決めてくれたのが嘉人。
嘉人はいつもセレッソを助けてくれる。

その嘉人が怪我で苦しんでいましたがこの試合で復活し、勝利を決定づける3点目を奪いました。
200ゴールまであと9ゴール。

終わってみると3-0の完勝。

小菊監督は「非常に厳しい時間帯も多かったですが、札幌はJリーグの中でも屈指の攻撃力を誇るチームで、ある程度、我慢しないといけない時間帯もあることは想定していた中で、選手たちが苦しい時間帯を全員でカバーして乗り越えてくれた結果、このような結果につながったと思っています。選手たちの規律を守った自己犠牲に感謝しています」とコメントしていますが

  • 規律
  • 自己犠牲

が、この試合のポイントだったのかもと思いました。

自分はみんなのために犠牲になり、みんなは自分のために犠牲になってくれる。
それを規律をもって愚直に90分続ける。

だからこそ最後までバランスが崩れず、流れを引き寄せて3点差勝利につなげることが出来たんだと思います。

犠牲になってでも走る事ができるっていうのは、そこに信頼関係があるからなんじゃないかと。

松田力もコメントで「ルヴァンカップで小菊さんからチャンスをもらって、信頼して使ってもらったことで、自分自身、もう一回、自信を取り戻せました。前回、ガンバ戦で点が取れたこともあって、いい流れでリーグ戦にも入っていけました」と言ってるけれども、監督が選手を信頼し、選手がその信頼されていることを受け止めているのって大きいなと思います。

まだまだ発展途上の小菊セレッソではありますが、サポーターも選手や監督を信頼して応援し続けることでより良いセレッソが生まれていくんじゃないかと感じた一戦でした。