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2023.2.18 J1第1節 セレッソ大阪vsアルビレックス新潟 試合レビュー

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待ちに待った2023年シーズンのJ1リーグ開幕戦。
セレッソ大阪はホームにアルビレックス新潟を迎えての試合となりました。
新潟は6年ぶりにJ1に復帰したチームで昨年のJ2優勝チームでもあります。

今年のセレッソはレオセアラ、クルークスなどアタッカーを補強して開幕戦に挑みました。
ただキャンプまでは怪我人もなく順調と思われていたのですが、キャプテン清武の怪我を含めてコンディション不良の選手が試合前に多発。

不安もありながらの開幕戦となりました。

前線からのプレスがハマりきらず

小菊監督のスタイルとして前からのプレスがありますが、今年もそのプレスを意識した立ち上がりとなりました。
この試合はレオセアラと北野の2トップ。
北野のアジリティを活かしつつ、他の選手が連動して新潟の最終ラインにプレッシャーをかけていきます。

一方の新潟はビルドアップが強みのチーム。
島田、高のダブルボランチの繋ぎから右サイドの水戸や2列目伊藤を上手く使ったショートパスでセレッソのマークを外しにかかります。

新潟の選手を上手く捕まえきれないセレッソは少しずつプレスを減らしていき、中盤で待ち受ける守備体勢に。
シーズン序盤ということもあってまだプレス連携が上手く行ってないように感じました。

先制されるもすぐに同点に

セレッソの攻撃の主軸は新加入の右サイドのクルークス。
とにかく縦への推進力が凄いのと、陸からポジションを奪った右サイドバック毎熊のインナーラップとの連携が良くて2枚で右サイドを切り裂いていきます。

ただ先制したのは新潟。
セレッソが決定機を外した直後の前半22分。

浮き球でヨニッチの裏のスペースを突かれると、新潟伊藤がペナルティエリア内に侵入して最後は谷口がフリーでシュート。
これがセレッソのネットを揺らしました。

でも前半28分にすぐに同点。
この試合でずっと怖さを見せていたクルークスが利き足の左で為田の頭にドンピシャクロス。

クロスが来ると分かっていたかのような為田の素晴らしい位置取りもあってセレッソが同点に追いつきました。

前半はこのまま1-1で終了。
セレッソはプレスがハマりきらず、またビルドアップ面についてもジンヒョンや陸が外れたこともあって組み立てが上手く行かなかった印象です。
今回の右サイドバックは毎熊をチョイスしましたが、陸と毎熊それぞれ特長があるので戦略や相手によって代えるのもいいんじゃないかと思いました。

またレオセアラは新加入1トップによくある感じのまだ馴染んでいない状態。
レオセアラは裏に走ろうとしているのに足元にパスが来たりとか、ボールを収めるも周りとの距離が遠いなどなどまだこれからという感じ。
前を向いてシュート回数が増えれば良さが出てくると思いました。

香川真司投入で流れが変わる

後半に入ると新潟はクルークス、毎熊の裏のスペースを特に狙ってきました。
2人を下げさせたい狙いと、守備については連携が甘いと見てかもしれません。

一方でセレッソは奥埜、原川のダブルボランチが最終ラインでのビルドアップの補助に入りつつ組み立ての安定感を狙う。
少しずつセレッソがリズムを創り出そうとするものの、新潟も球際の激しいプレーが増えてきてゴールには結びつかない。

そんな中で後半26分に香川真司が投入。
12年越しにセレッソのユニフォームを着た香川真司がピッチに戻ってきました。

ポジションは加藤と2トップを組む形で、真司が中盤に降りたり上がったりを繰り返していました。
大久保嘉人もトップに入ったときはアップダウンを繰り返して相手の守備を外しつつ中盤のフォローをしていましたが、この日の真司もそんなイメージ。

そんな真司が起点となってセレッソに勝ち越し弾が生まれます。
真司が左サイドで見事なスルーパスを山中に。
山中のクロスはペナルティエリア内で合わずに弾かれるも、こぼれ球の嗅覚と言えば奥埜。
奥埜が見事にこぼれ弾を拾ってシュートし、ゴール左隅にボールをぶち込みました。

このまま勝ち切るかと思ったセレッソでしたけれども後半35分。
セットプレーから千葉に決められて同点。
試合はこのまま2-2のまま終了となりました。

ヨニッチとしては1失点目も2失点目も自分が絡んでいた部分なので悔しいはず。
長所である高さの部分で2回ともやられてしまったので、次節にもぜひリベンジして欲しいです。

それにしても去年の終盤から続いていた試合の後半の失点の多さ。
今年もそれを同じ形で見せてしまったのが残念です。
残念な気持ちは選手や監督の方が強く持っているはずだし、次節にも修正されることに期待です。

その他

やっぱりこの試合で一番話をしたいのが香川真司について。
12年前は独特のドリブルとゴール前での決定力でセレッソで躍動。
ただ最近は怪我もあったりで出場機会が減っていたと聞いていたのである程度の不安もありました。

でも実際にピッチに立ってみると存在感が違う。
あの頃のセレッソのユニフォームを着ていた真司そのままの部分もありつつ、12年という間に様々な経験をしてきたんだろうなと感じる落ち着いたプレーも。

セレッソのファン以外の方にも、ぜひ香川真司の生のプレーを見るためにスタジアムに足を運んで欲しいです。

それとコンディション不良で外れたジンヒョンですが、やはりジンヒョンが居ないとビルドアップの部分で大きく差が出るなと感じました。
ジンヒョン以外のキーパーにジンヒョンと同じプレーをしろというのがまず難しいので、キーパーが代わったときにどう立ち回りを変えるかも考えていかないと長いシーズン戦えなさそうです。

とはいえまだ第1節目。
それぞれの選手が自分の長所を活かしつつ、その上でセレッソのサッカーを作り上げていってほしいなと感じます。

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