前節サガン鳥栖戦でリーグ戦初勝利を飾ったセレッソ大阪はアウェーで川崎フロンターレとの対戦。
強雨の中での難しい試合になったけれども川崎らしいボール回しに対してセレッソはしっかり中央を固める442ブロックで対応。
高めの位置でボールを何度か奪い、セレッソは決定機を作るものの決めきれない。
時間の経過とともに川崎の攻撃の手が増え、セレッソは交代で入った上門やレオセアラに上手くボールが入りきらず。
攻撃に出るのか守るのか難しい判断を強いられながらも0-0で勝ち点1を獲得する内容となりました。
攻撃面では課題も多く残り、特に終盤に前に運べなかったことは次への修正点となりますが、無失点で粘り切れた点は大きかったと思います。
目次
圧迫されるサイドバック
序盤から少し息苦しそうに見えた左サイドバックの山中と右サイドバックの松田陸。
川崎は序盤に圧力をかけてくることは分かっていたので2人ともまず守備から入るという約束があったものだと思われます。
山中は川崎のプレスによってパスコースを切られることが多く、また雨の影響を考えるとセーフティーな選択を強いられる感じ。
一方の陸はマルシーニョをフリーにするわけにはいかないので上がるタイミングが難しく深い位置にピン留めされている感じ。
陸ももう少し前に出て毎熊や奥埜と距離を近づけたかったと思うんですけど、マルシーニョの位置取りを常に見ながらポジショニングしている感じでした。
川崎のボール保持からのロスト後のプレスの厚さに対して、セレッソの両サイドバックは序盤から我慢我慢という内容でした。
キレキレの為田
この試合の攻撃で目を引いたのが為田のプレー。
ドリブルにパスにとピッチコンディションの悪さを感じさせないプレーを続けていました。
雨でもプレースキルが落ちないのは技術力がある証拠。
左サイドで言うとカップ戦ではカピシャーバが初出場でいきなりゴールを決めたり、上門が持ち前の運動量を見せたりと色々なパターンを試していますけど、これだけ質の高いプレーをしてくれていたらしばらくはファーストチョイスになると思います。
残り10分は守勢に回る
この試合の前から話題にされていた話で、セレッソは後半80分回ってからの失点が多く、川崎は後半80分を回ってからの得点が多いという話。
結果としては0-0で終わりましたが、セレッソはレオセアラなどの交代選手にボールが届かず守備の時間を強いられました。
川崎は途中交代で選手を入れ替えても上手くボールが回るのに対し、セレッソは全体の重心が後ろに下がってしまって前に運べない状態。
上門は下がってきてなんとかボールに絡もうとするものの1人残るレオセアラにはなかなかボールが回ってきませんでした。
この状況は恐らく想定はしていたんでしょうけれども、想定していたけれども対応できなかったっていう感じでしょうか。
この試合に関しては0-0ということもあって失点0を優先したような流れになりましたが、もしビハインドの状態だったらクルークスなど突破力のある選手を投入するといった選択肢もでてくると思います。
ジャッジについて
この試合のジャッジは試合後にかなり話題になってしまいました。
セレッソ側としてはレオセアラがPA内で決定機になりかけていたところで川崎のハンドに見えるプレーがありました。
一方、川崎側としてはオフサイドではないシーンでオフサイドを取られ、ノーゴールの判定となりました。
DAZNのJリーグジャッジリプレイでは川崎のオフサイドの件だけ取り上げられてセレッソサポーター的には両方取り扱ってくれよモードに入りましたし、試合後もモヤモヤする状態になってしまいました。
ただジャッジについては主審次第で、選手側にしてみたらコントロールが難しい部分。
ジャッジについての議論だったり、ルールについて認識を深め合う話し合いは大事ですけれども「決定機を決めていればジャッジに関係なく勝てた」ぐらいの気持ちでやったほうが精神的にもいいんじゃないかなあと思っています。
サッカーはどうしてもこういう面が生まれるスポーツですし、納得がいかない部分も跳ね返すことができるぐらいの圧倒的なパワーをセレッソには持ってほしいなと思ってます。
最後に
🥇 順位表
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) March 19, 2023
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5節目が終わって勝ち点5の13位。
川崎も調子が良くなかっただけに、そして決定機もセレッソは多く作っていただけに勝ちたかった試合だなと思いました。
ただ新加入の外国人選手はまだフィットしきっていないですし、逆に言うとまだ伸びしろがある状態だとも感じています。
この試合で言うと終盤にクルークスを投入するのか、それとも毎熊のままでバランスを取るのかで監督も悩んでいたんじゃないかと思いますが、理想で言えばクルークスを投入しても守備バランスが崩れないような状態に持って行きたいところ。
そうすれば前への推進力は上がりますし、攻撃で押し込むという形で逆に相手の攻撃を抑えることもできるはず。
次はカップ戦の大阪ダービー。
ダービーは独特な雰囲気もあってチーム状態に関係なく気圧された方が負けるような一戦です。
この試合に勝って流れを呼び戻して欲しいと思います。