今年4度目の大阪ダービーとなったJ1第22節。
セレッソ大阪はアウェーでの試合となり、序盤二セットプレーで失点してしまうも、前半の飲水タイム後からはセレッソペースに。
1点ビハインドの中でも落ち着いて戦い同点に持ち込むと、試合終盤には運動量が落ちたガンバディフェンスに対してカウンターでパトリッキが勝ち越し点。
大阪ダービーをシーズンダブルで締めくくり、上位追撃に向けて勢いをつける結果となりました。
目次
ガンバの強い重心
立ち上がりはガンバ側がセレッソのビルドアップに対して強い圧力を掛けてきて、セレッソの自由を奪います。
大阪ダービーらしい独特の雰囲気。
1つ1つのプレーに緊張感が走り、球際のプレー1つ1つにカオスな空気感が漂っていました。
小菊監督は「ガンバをスカウティングした時に、立ち上がりは強い矢印で重心を前に、攻守に前に来ることは想定していました。」と、この圧力を想定はしていたようですが、セレッソはコーナーキックから失点。
アウェーの連戦が続いていたガンバとしては先制点を早めに欲しかったと思うんですけど、その思惑通りの展開となってしましました。
🎦 ゴール動画
— Jリーグ(日本プロサッカーリーグ) (@J_League) July 16, 2022
🏆 明治安田生命J1リーグ 第22節
🆚 G大阪vsC大阪
🔢 1-0
⌚️ 17分
⚽️ クォン ギョンウォン(G大阪)#Jリーグ#G大阪C大阪 pic.twitter.com/tTSYNujyAN
ただ、セレッソはここから鈴木がセンターバックの位置に落ちて3バック化でビルドアップを開始。
それと同時にガンバが早い時間に先制したことで守備的な位置取りをすることが増え、ここからセレッソペースになっていきます。
セレッソは3バック化によってサイドバックの舩木と陸が高い位置に上がりやすくなり、クロスから仕掛けるシーンが増えます。
34分に陸のクロスから山田がヘッドで合わせると、42分にも加藤が連続してクロスにヘッド。
点は奪えなかったものの、セレッソペースで決定機を複数作りました。
ビルドアップからの崩しで同点
後半開始からもセレッソがボールを握りながら攻める展開。
そうすると52分にジンヒョンからのビルドアップで為田が起点となり、山田ゴールで同点に追いつきます。
ジンヒョンがセンターバックに近い位置まで上がって、中盤に落ちてきた為田に縦パスを入れます。
この時、舩木が左大外の高い位置に張ったことでウイングバックの小野瀬を釣る。
山田についていた福岡は、為田の動きにつられて半端なポジショニング。
為田は中央の加藤をポストに使ってリターンを受け、裏に抜け出した山田に見事なパス。
オフサイドもなく綺麗な形で山田が同点弾を奪いました。
ビルドアップから完全に崩し切った美しいゴールになりました。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
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2022/7/16(土)2022明治安田生命J1リーグ 第22節
52分 #山田寛人 #為田大貴 選手が #加藤陸次樹 選手とのワンツーで相手を引き付け、フリーになった山田選手へラストパス。山田選手は相手GKの動きを見ながら冷静に決め同点❗️#セレッソ大阪 pic.twitter.com/lYXLyFX53I
試合終盤の劇的なゴール
その後ガンバは食野、倉田、坂本とアタッカーを投入してきますが、セレッソもメンデス、パトリッキ、上門、北野と前線を入れ替えて対応。
相手がアタッカーを投入して推進力を出そうとするのを見計らってこちらもアタッカーを投入するのはマリノス戦でも見せた小菊監督のやり方。
向こうのアタッカーが下がってくれればそれで良し、下がってこなければカウンターで裏を狙う。
さよなら私のクラマーのこの言葉を思い出します。
そして後半ロスタイムに差し掛かろうとしたときに大きなゴールが生まれました。
人数を前線に割いてくるガンバに対し、サイドで舩木がボールをカット。
舩木はパトリッキにつなぐとメンデスとのワンツーで一気にカウンターダッシュ。
このとき上門、北野、メンデスが裏に走ってガンバディフェンスを引っ張り、パトリッキがフリーになるシーンを生み出します。
パトリッキがプレッシャー無く狙いすまして撃ったシュートは、この日何度もセレッソのシュートを防いだ東口の手も届かず、見事にゴールネットを揺らしました。
🌸🐺ゴールハイライト🐺🌸
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2022/7/16(土)2022明治安田生命J1リーグ 第22節
90分 #ジェアンパトリッキ
パトリッキ選手が自陣からドリブルで駆け上がる。ペナルティエリア手前、複数の選択肢の中からシュートを選択。ボールは綺麗な弧を描きながらネットを揺らし逆転🌸✨#セレッソ大阪 pic.twitter.com/Kx5JSncpVq
ゴールしたのはパトリッキだけど、この時にゴール側に走っていたのは途中交代で入った4人。
小菊監督が仕掛けた4本の槍が勝ち点3の扉をこじ開けていきました。
これによって23年ぶりの大阪ダービーシーズンダブル達成。
順位は5位ながらも3位川崎まで勝ち点2と食らいつく結果になっています。
🐺本日の全試合を終えての最新順位表🐺
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🏆明治安田生命J1リーグ#セレッソ大阪 pic.twitter.com/uzm5hgjlOl
その他
今シーズンはリーグ戦、カップ戦併せてセレッソが3勝1分け。
トータルで言うとセレッソの20勝11分27敗で、まだ負け越してはいるんだけれども近年のセレッソの猛追によって差が埋まってきています。
ダービーってお互いの順位だとかチーム状況とか関係なく、独特の雰囲気によって流れが大きく変わりますよね。
そういう意味ではカップ戦の決勝戦にも通じるようなものがあると思うんですね。
だから今年3勝1分けという好成績を収められたのってセレッソが勝負強いチームになってきたからだと感じています。
雰囲気に飲み込まれず、しっかりと流れを掴みながら勝利を掴む自力みたいな。
7勝の差を埋めるにはまだ少し時間はかかりますが、セレッソが勝ち越したときにまた一つ大きく歴史が変わるんじゃないかと思っています。
【7/16 G大阪戦】BACKSTAGE PASS
— セレッソ大阪オフィシャル (@crz_official) July 18, 2022
歓喜に沸く試合後、#小菊昭雄 監督が選手たちに「一言だけ言わせてほしい…」と伝えた言葉は…
選手到着からロッカールーム、試合後の様子をお届け。#西尾隆矢 選手、#ジェアンパトリッキ 選手のインタビューも🎤
本編↓https://t.co/PrDn1Q4MIj#セレッソ大阪
そしてやっぱりパトリッキについても少しだけ。
加入すぐはまだチームに馴染んでいない感じはありましたが、ここにきて他の選手がパトリッキの特徴を掴んできた感じがします。
初速で相手をちぎるような瞬発的なスピードタイプではなく、長めの距離を走らせたときに怖さを見せつけるタイプ。
セレッソのファン感で37.8kmのスピードが出ていたっていう話がありましたけど、ディフェンス側にしてみれば一度剥がされれば追いつくのが難しいスピード。
特に終盤のカウンターであのスピードを出されると、体力的にも相当難しい対応になると思います。
最初はシュートが苦手なタイプなのかなと思ってましたけど、ここ数試合ではしっかりとゴールも奪っています。
特徴がはっきりしているから周りの選手もパトリッキを使いやすいかもしれません。
加入当初の報道では3年契約っていう話だったし、これからのセレッソの躍進のカギになりそうですよね。
まだまだゴール数を伸ばしてくれそうで期待しています。
🌸ガンバ戦の選手・監督コメントを更新しました🌸
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選手コメントは、#ジェアンパトリッキ、#山田寛人、#鈴木徳真、#為田大貴、#北野颯太 選手です🎙
🗣コメントはこちら👇https://t.co/wtrcVncmrd#セレッソ大阪 pic.twitter.com/mWduccmFtC